文明は文化を破壊するということを実感するイラン戦争
今年2月28日に米国・イスラエルがイランに先制攻撃を仕掛け始まったいわゆるイラン戦争。イランがホルムズ海峡を封鎖したことに伴う原油輸送の停滞、そのことによる世界経済の混乱に対する懸念が報道で多く語られる。実際資源材料不足となり、お菓子の包装がカラー印刷から白黒印刷になるなど報じられ、じわりと日々の生活にも影響が出始めているようで、心中穏やかではない。しかしながら、今のところ日本社会に混乱が生じているというほどでもないようにも感ずる。いずれにしても混乱が大きくならないうちに、戦争の早期終結を願う他ない。
イランといえば、元を辿ればペルシャ帝国に行き着く。世界最古の文明の一つから 現代のイスラム共和国に至るまで、多様な民族の興亡と文化の融合を特徴とする地域だ。アラビアンナイト(千夜一夜物語)も元々は古代ペルシャの説話集が元になっていて、ペルシャが中東地域に与えた文化的影響は大きい。
そんなイランには、当然ながら歴史的な建造物やら文化遺産が数多く存在するわけで、今回のアメリカによるイラン各地への爆撃で、そういう歴史遺産がどうなっているのだろうと、少々気になったりする。米軍は基本的に軍事施設のみ攻撃しているとは言うが、あてにはならない。理屈をつければ、どんな施設も軍事施設にされてしまうからだ。
さて、先日図書館で「ユーラシアの風景 世界の記憶を辿る」(日野啓三著、2002年、ユーラシア旅行社)という本を見つけ、開くと最初にイランの話が出てきた。「美しすぎる幻想の地ーオアシス都市シラーズ」というのだが、イスラム都市の美しい建築と、年月をかけて建設された広大な地下水路について言及されていて、思わずハッとした。これらのものは無事だろうか?
「ユーラシアの風景」表紙
イスラム教についてはよく知らないため、何もいうことはできないのだが、イスラム建築の美しさについては、30年ほど前にエルサレムを訪ねた折に有名な「岩のドーム」やすぐ近くのモスクを見て実感したことがあり、それは今でも思い出すことができるほどだ。
それで少し心配になって、イランの歴史的建造物についていくつかGemniに聞いてみたら、案の定、すでに被害が出ているとのこと。いろいろ問いかけて分かったことを要約してもらったので、以下引用する。
ーーーーーーーーーーGeminiによる要約引用始まり
<2026年3月に勃発したイランを巡る軍事衝突(イラン戦争)において、南部を代表する歴史都市シラーズをはじめとするイラン各地の都市が米軍やイスラエル軍による激しい空爆にさらされ、甚大な被害が生じています。これまでにお伝えした主な被害状況と影響は以下の通りです。
### 1. 市民への直接的な被害と戦闘の経緯
3月上旬(特に5日から6日にかけて)、シラーズ市内の「ズィーバーシャフル」地区などの住宅地付近に爆撃があり、市民や救急隊員ら少なくとも20人以上が死亡、30人以上が負傷しました。米軍側はイラン革命防衛隊の軍事拠点を標的にしたと発表していますが、事実として多くの民間人が巻き添えとなっています。
### 2. 水インフラと地下水路(カナート)への影響
伝統的な地下水路システムである「カナート」は、地中深くに掘られた頑強な構造特性を持つため、地上の空爆による直接的な全壊の報告は現時点で確認されていません。しかし、大都市シラーズが抱える元々の地盤沈下問題に加え、爆撃による激しい振動が老朽化した一部のシャフトやトンネルを局所的に崩落させた懸念は残ります。また、地上の浄水場や配水パイプラインといった近代インフラが破壊されたことで、戦前からの深刻な水不足がさらに悪化し、市民の生活水へのアクセスは壊滅的な状況です。
### 3. 歴史的建造物・旧貴族の館の損害
イランの美しい伝統建築は、日干しレンガや漆喰、繊細なタイルやガラスなど衝撃に弱い素材で造られているため、直撃を免れても爆発の激しい衝撃波(爆震)によって大きな被害を受けています。
シラーズ: 貴族の旧邸宅などの伝統建築で、繊細な漆喰装飾の剥離や、木彫りの扉、窓ガラスが破損する被害が出ました。4月中旬より現地で修復作業が始まっています。
他都市の世界遺産: テヘランのゴレスターン宮殿では「鏡の間」の鏡細工が粉々になり、エスファハーンのチェヘル・ソトゥーン(40柱宮殿)や王の広場でもタイルの崩落や窓の破損など深刻な損害が確認されています。>
**総括**
今回の戦争は、国際法で守られるべき「ブルーシールド(文化財保護)」の精神を揺るがし、貴重な人命のみならず、人類共通の財産である数百年の歴史を刻んだ美しい街並みやインフラをも深く傷つけています。
ーーーーーーーーーー引用終わり
ホルムズ海峡封鎖ばかりが強調されて伝えられるイラン戦争報道だが、イランの文化的遺産(世界遺産を含む)に対する米軍の破壊行為についても、見逃さずにちゃんと明らかにしなければと思うのだった。
(なお、Geminiの回答については、裏どりはしていないので、誤りがあるかもしれず、無責任な言い方になりますが、ご注意ください。)


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