映画は映画、小説は小説、それぞれ良さがあると思った朝
先日読んだカズオ・イシグロの小説「わたしを離さないで」は映画化されているのだが、たまたま地元の図書館の貸し出し用DVDのなかにあることを知り、さっそく予約して観てみた。
映画は、小説の描写している内容を100とした場合、感覚的にはかなり端折って70程度かなという印象なのだが、ポイントはしっかり押さえていて、概ね忠実なストーリー展開となっている。
しかし、さすがに映像の持つ力は強く、小説ではさりげなく描かれている部分が極めてリアルに描かれていたり、実に美しい映像美として眼前に展開されると、「うん、これもありだな!」といたく感動した。
小説を先に読むか、映画を先に観るか、どちらでも良いと思う。
日本語吹き替えと英語オリジナルで英語字幕付きで2回観たのだが、いずれにしても最後のほうの場面では泣かされてしまう。
キャリーマリガン、この映画の中では実に清楚な印象なのだが、それから10年、2020年の話題作「Promissing Young Woman」では、また違った迫力のあるダークな役柄を演じて見せていて、すっかりファンになってしまいそう。この映画で演じた主人公の名前が奇しくも「キャシー」だったのは、なんとなく因縁めいていて面白い。

私はまだ小説を読んでいないのですが、この映画を観て、仰るように映像美に先ず感心しました。映画のなかで流れる音楽も、学校の雰囲気もノスタルジックで、青春時代に覚える喪失感が描かれている気がします。ストーリー自体は違和感があって、けれども失われたものへの象徴的なものとして捉えると、映画の深みが味わえるような。もう一度みてみたくなる映画でした。
返信削除Cecilyさん、コメントありがとうございます。
削除内容は未来的ファンタジーなのに、描かれる時代が1900年代末期という、今から見ればすでに過去となった頃というのが、登場人物たちの日常と描かれる風景に不思議に懐かしさを感じさせるのだと思いました。キャリーマリガンの見せる表情が、大竹しのぶに似ているのも、なんだか妙に親近感を抱かせましたね。
いずれにしても不思議な魅力のある作品ですね。